にがりは、海水を煮詰めて
塩を採った後に
残る透明の液体です。
その液体の主成分は、マグネシウム。
このマグネシウムを上手に利用すると、
料理と健康に
さまざまな効果を与えてくれます。
ちなみに、塩湖の水を煮詰めて
塩を採っても、
にがりとは言えないのです。
また、市販されている商品は、
濃度が商品ごとに違うので、
栄養成分表示や使い方の説明を
よく読むことが大切です。
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主要ミネラル
“マグネシウム”を
効率よく摂れるのが「にがり」 -
国民栄養調査(厚労省)でも不足していることが分かっているのが、主要ミネラルの1つである“マグネシウム”です。従来の和食では、玄米、海藻、大豆等から自然と摂取できましたが、最近の洋食スタイルの食事では摂取しづらい栄養素です。さらに、飲酒、喫煙、ストレスによって余分に体外へ排出されることも分かっています。
にがりは液体のため、炊飯時、その他幅広い料理に加えて、自然にマグネシウムを摂ることができます。サプリメントではなく、自然な食品を選びたい方におすすめです。
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“マグネシウム”の
重要性と機能 -
マグネシウムは、人間の体内に存在するほとんど全ての酵素が正常に働くのに必要です。
従って、糖や脂質の代謝(分解)、体温・血圧の調節、神経の働き、筋肉の働き、ホルモンの分泌など、人間の生理機能の全てに関係しています。このためマグネシウムが不足すると身体に様々な不調が起きる可能性があります。
加えて、マグネシウムが骨や歯の形成に必要なミネラルであり、血液循環を正常に保つのに必要な栄養素であることも、国が定めた栄養機能食品の機能表示で、認められています。
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にがりを使う方法・
タイミング -
にがりは飲料に加えたり、料理に使うこともできます。加熱しても成分は変わりません。手軽に使うためには水・お茶・コーヒーなどに加えたり、お酒に加えるのもおすすめです。
にがりの主成分“マグネシウム”は一度に多量に補給するよりも、一日数回、小分けに補給する方が体内に吸収されやすくなります。
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こんな人は
マグネシウムが
不足しがち
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- ストレスが多い
- お酒を良く飲む
- 肉類や加工食品を好む(豆類・魚介類や野菜が少ない食事をしている)

ノザキクリニック
院長 野崎 豊
院長 野崎 豊
先生
- 日本小児学会専門医/認定産業医/日本体育協会公認スポーツドクター/日本東洋医学会 名誉会員/漢方専門医/臨床内科医会専門医。現在、兵庫県加古川市でノザキクリニックの院長を務める。
ノザキクリニック
院長 野崎 豊
院長 野崎 豊
先生
このコーナーで使用しているにがりは、にがり100ml中にマグネシウムを950mg(にがり15ml中にマグネシウムを142.5mg)含んでいる商品を使用しています。にがり商品は濃度が商品ごとに異なるので、使用する場合はメーカーにお問い合わせください。
お料理に
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炊飯時に、にがりを入れて
ふっくらつやつやごはん- 使用方法
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お米2合に対し、にがり15ccをお釜に
加えて普段通り炊き上げます。
にがりの主成分であるマグネシウムが、食品に含まれているペクチンと結合するためです。ご飯の表面を包み、水分とうまみをしっかり保ちます。 -
にがりで下味
ジューシーな唐揚げのできあがり- 使用方法
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鶏もも肉に【鶏下味調味料】と
しょうが(すりおろし)10g、
にんにく(すりおろし)10gを加えて
10分ほど漬け込み、片栗粉をつけて揚げます。
【鶏下味調味料】
卵・・・1個
にがり・・・大さじ2(30cc)
酒・・・大さじ2(30cc)
しょうゆ・・・大さじ3(45cc)
(お好みで)五香粉(中国風スパイス)・・・小さじ1/4
マグネシウムが、鶏肉の水分を包み込みジューシーに感じられます。(マグネシウムの保水性)
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にがりで作るやわらか豆腐。大豆の
旨味が漂い、やさしい口ざわり。- 使用方法
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よく冷えた豆乳200mlに「にがり」
10〜12ml(小さじ2杯)を入れてよくかき混ぜ、
耐熱性の容器に小分けにしラップなどで
フタをします。蒸気の上がった蒸し器に入れ、
強火5分、次に弱火で10〜15分蒸します。
フタをしたまま約5分おいてできあがり。
【材料】
成分無調整豆乳(大豆固形分10%以上)…200ml
にがり…10〜12ml
※ お好みに合わせて、加熱時間、
蒸らし時間を調節してください。
※ やわらかめの豆腐になりますので、
スプーンでお召し上がりください。
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監修
服部栄養料理研究会 会長
服部津貴子先生
服部津貴子先生

監修
服部栄養料理研究会 会長
服部津貴子先生
- フランス・スイス留学後、1972年 服部流家元に就任。服部栄養料理研究会会長・服部栄養専門学校理事校長代行として現在に至る。国際オリーブオイル協会(IOC)コンサルタント/農林水産省林野庁日本特用林産振興会委員/ギリシャ料理大使/東京商工会議所第一号議員を務める。服部幸應氏は兄。
軽いスポーツにも
アスリートにも
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軽スポーツを行う
運動愛好家の方に- 使用方法
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飲料または水200ccに対して、にがりを小さじ1杯(5cc)
マグネシウムは、我々人間の機能維持に不可欠で、体内で合成することができない必須ミネラルのひとつです。特に、エネルギー産生、筋肉の収縮、神経伝達、心拍出といった生理機能にも関連しているため、運動やトレーニングを行う上でマグネシウムの利用は絶対に欠かせません。しかしながら、1日に摂取が推奨される量に対して、摂取が不足している状況で、特に男女とも10代から40代において顕著で、摂取量が約30%も不足しています※。これは健康的に運動を続けるためにもぜひ改善したい点です。毎日の食事でマグネシウムを積極的に摂るよう心がけましょう。
※日本人の食事摂取基準(2015年版)、および平成29年国民健康・栄養調査より -
ハードにスポーツを行う
アスリートの方に- 使用方法
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飲料または水200ccに対して、にがりを小さじ1杯(5cc)
マグネシウムは酸素運搬能力や筋機能などとも関連性が高いため、十分なパフォーマンスを発揮する上では日ごろから適切な摂取を心がける必要があります。しかしながら、摂取量がただでさえ不足している一般の生活者より10~20%多くの摂取が必要とされるアスリートでは、さらに深刻な不足が懸念されます。特に長時間のスポーツや練習を行うアスリートでは運動中のマグネシウムの消費や損失も大きくなりますので注意が必要です。マグネシウムの摂取量不足が心配されるアスリートでは、毎日の食事から積極的に摂ることでパフォーマンスアップが期待できるかもしれません。今一度、食生活を見直し、マグネシウムを不足なく摂取できているか確認してみましょう。このコーナーで使用しているにがりは、にがり100ml中にマグネシウムを950mg(にがり15ml中にマグネシウムを142.5mg)含んでいる商品を使用しています。
監修NPO法人
チャレンジ・アスリート・
ファンデーション理事長
博士(Ph.D.) 彦井浩孝先生
監修監修:NPO法人チャレンジ・アスリート・
ファンデーション理事長
博士(Ph.D.) 彦井浩孝先生- オレゴン州立大学健康人間科学研究科博士課程修了。博士(Ph.D.)。NPO法人チャレンジ・アスリート・ファンデーション理事長。横浜市病院協会看護専門学校非常勤講師。
専門は運動生理学・栄養学・トレーニング学。トライアスロン歴32年。